管理型混合廃棄物とは?安定型との違いや処理方法をわかりやすく解説

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管理型混合廃棄物とは?安定型との違いや処理方法をわかりやすく解説
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公開日:2026年8月20日 

管理型混合廃棄物とは?安定型との違いや処理方法をわかりやすく解説

管理型混合廃棄物とは複数の産業廃棄物が分けられない状態で混ざり、その中に安定型5品目以外の廃棄物を含むものです。
改修・解体工事では廃プラスチック類や金属くずに、木くず、紙くず、廃石膏ボードなどが混ざった状態が代表例です。

管理型かどうかは見た目だけで決めず、発生した工程、混ざっている品目、付着物、分けられるかどうかを確認し、処理業者へ正確に伝えてください。

この記事では、安定型との違いや見分け方から、保管・処理の流れ、処理業者へ依頼する際の注意点、費用の決まり方まで解説します。

管理型混合廃棄物とは?最初に押さえたいポイント

管理型混合廃棄物とは?最初に押さえたいポイント

管理型混合廃棄物は名称だけでは対象範囲や処理方法を判断しにくいため、最初に言葉の位置づけ、処分場の役割、似た用語との違いを順番に確認します。

管理型最終処分場で処分する品目が混ざった廃棄物

廃棄物処理法では産業廃棄物を20種類に区分しますが、「管理型混合廃棄物」は複数品目が分けられない状態を示す処理実務上の呼び方であり、単独の法定品目ではありません。

混合物の大部分が安定型品目でも、安定型以外の廃棄物が混ざっていれば、混入割合にかかわらず安定型として扱えません。

管理型混合廃棄物を必ず直接埋め立てるわけではなく、中間処理で選別・破砕・焼却などを行い、再資源化できない残さを性状に応じて最終処分します。

電子マニフェストのJWNETも、分別できない場合に限ってこの区分を選び、名称欄へ実際の内訳や一般的な名称を入力するよう案内しています。

遮水設備と浸出水処理設備によって環境汚染を防ぐ

管理型最終処分場は埋め立てた廃棄物から生じる汚水やガスを管理し、地下水や周辺環境への影響を抑える構造を備えた施設です。

廃棄物に雨水が触れると成分を含んだ浸出水が発生し、木くずなどの分解が進む過程では、埋立後も長期間にわたってガスが生じます。

国立環境研究所が示すとおり、遮水設備で地下への浸透を防ぎ、集水した浸出水を処理するとともに、発生したガスを排除する設備も備えています。

「管理型」と「特別管理産業廃棄物」は同じ意味ではない

「管理型」は最終処分場の種類に関する呼び方であり、「特別管理産業廃棄物」は廃棄物の危険性に基づく法令上の区分です。
環境省は、爆発性、毒性、感染性などによって人の健康や生活環境に被害を及ぼすおそれがある廃棄物を、特別管理廃棄物と定めています。

建設現場では、飛散性のある廃石綿等、引火性の廃油、廃PCB等・PCB汚染物・PCB処理物などが該当し、通常の産業廃棄物より厳しい基準で扱われます。

これらの混入が疑われる場合は管理型混合廃棄物として一括せず、落ち着いて廃棄物の種類と性状を確認してから処理区分を決めてください。

安定型・管理型・建設混合廃棄物の違いがわかる2つの基準

安定型・管理型・建設混合廃棄物は同じ場面で使われますが、すべてを同じ基準で分ける名称ではないため、廃棄物の中身と発生元を切り分けて確認します。

【参考】産業廃棄物の混合物とは?分類・処理方法・費用・マニフェストを解説

混ざっている品目と性状で安定型・管理型を分ける

安定型と管理型は廃棄物が発生した場所ではなく、実際に混ざっている品目と付着物の性状を基に分けます。
環境省の建設廃棄物に関する通知に基づき、安定型最終処分場で扱えるものは、一定の除外品を除いた次の安定5品目です。

  • ✅廃プラスチック類
  • ✅ゴムくず
  • ✅金属くず
  • ✅ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず
  • ✅がれき類

廃棄物の全体が安定5品目だけで構成され、安定型以外の廃棄物が付着・混入していない場合に、安定型混合廃棄物として扱います。

安定5品目以外の廃棄物が混ざっていたり、油や塗料、接着剤などが付着していたりする場合は安定型として扱わず、何が混ざり、何が付いているかを確認して処理区分を決めてください。

発生元によって建設混合廃棄物かどうかを分ける

国土交通省は建設工事に伴うコンクリート塊、木材、汚泥、紙くずなどを建設副産物とし、それらが混ざったものを建設混合廃棄物として示しています。

「建設」は廃棄物の発生元を表すため、建設混合廃棄物という名称だけで、安定型・管理型のどちらに該当するかまでは決まりません。

同じ品目が混ざっていても、建設工事ではなく製造工程や店舗の業務から出たものは建設混合廃棄物に当たらないため、発生した工程を分けて確認してください。

管理型混合廃棄物を判断する3ステップ

管理型混合廃棄物を判断する3ステップ

発生工程と混ざっている品目を記録する

廃棄物を移動したりコンテナへ積み込んだりする前に、排出現場で確認できる情報を残し、後から発生状況を説明できる状態にしてください。

  • ✅工事・作業の名称
  • ✅廃棄物が発生した場所と工程
  • ✅混ざっている品目の内訳
  • ✅おおよその数量

記録が「混合廃棄物」だけでは内訳が伝わらず、運搬後に発生状況を確かめることも難しいため、分かる範囲で品目名まで記録します。
写真は廃棄物全体に加えて、混入物を判別できる近距離からも撮影すると、品目、量、混ざり方をまとめて記録できます。

木くず・紙くず・廃石膏ボードの混入と付着物の性状を確認する

混入物を確認するときはコンテナや堆積物の表面だけで判断せず、複数の方向から木くず、紙くず、廃石膏ボードが混ざっていないかを確認してください。

廃石膏ボードは表面の紙を取り除いた石膏部分だけでも安定型最終処分場へ持ち込まず、他の廃材と分けて再資源化または管理型最終処分場で処分します。

環境省の通知では、表面の紙を取り除いた石膏部分も安定型最終処分場へ埋め立てず、管理型最終処分場で処分する扱いを示しています。

紙を取り除いた後も硫化水素が発生するおそれがあるため、ほかの廃材と分けて再資源化または管理型処分を行ってください。

廃プラスチック類や金属くずに油、塗料、接着剤などが付着している場合は、物質の種類、付着範囲、分離できるかどうかを記録してください。

判断できない場合は処理業者へ照会し必要に応じて分析する

見た目や現場記録だけで区分できない廃棄物は推測で安定型または管理型に決めず、ほかの廃棄物から分けて一時的に保管してください。

これまでに集めた情報と写真を処理業者へ共有し、施設の受入条件に照らして分類と処理方法を確認したうえで、新たな混入物が見つかれば追加情報も伝えます。

塗膜、接着剤、断熱材などの成分が不明なときは安全データシートや設計図書、製品情報を調べ、それでも判別できなければ専門機関へ成分分析を依頼してください。

管理型混合廃棄物を適正処理する4ステップ

管理型混合廃棄物を適正処理する4ステップ

区分ごとに分別し飛散・流出を防ぎながら保管する

廃棄物の区分が決まったら、安定型と管理型が再び混ざらないよう、専用の容器や保管区画を設け、種類を表示して保管してください。

群馬県が案内する産業廃棄物の保管基準では、保管場所の囲いと掲示板を設け、飛散・流出・地下浸透・悪臭を防ぐ措置を定めています。

細かな廃材や軽い廃プラスチック類にはシートやふたを使用し、汚水が生じる廃棄物には密閉できる容器や不浸透性の床面を選びます。

屋外で容器を使わずに保管する場合は崩落や飛散を防ぐため、法令で定める積み上げ高さを守り、搬出までの期間に限って保管してください。

収集運搬・処分業者の許可品目と施設の受入条件を確認する

処理を委託する前に、収集運搬業者と処分業者の許可内容を分けて調べ、今回の廃棄物と処理方法が事業範囲に含まれるかを照合してください。

確認する業者 主な確認項目
収集運搬業者 積込場所・荷卸し先の許可、廃棄物の種類、許可期限
処分業者 廃棄物の種類、処分方法、施設の所在地・処理能力、許可期限

産廃振興財団HPの「処理業許可情報検索」で候補を調べたうえで、業者から最新の許可証の写しを受け取り、記載内容と照らし合わせます。

許可品目に含まれていても受入可能とは限らないため、混入物、付着物、大きさ、含水状態、荷姿などの条件は書面で確認してください。

委託契約書とマニフェストに廃棄物の内訳を記載する

東京都環境局が示すとおり、委託契約書には産業廃棄物の種類・数量、運搬先、処分場所、処分方法などを記載します。
管理型混合廃棄物は名称だけでまとめず、廃プラスチック類、金属くず、木くずなど、実際に混ざっている品目の内訳を明記してください。

JWNETによると、紙マニフェストは引渡しと同時に交付し、電子マニフェストは引渡日、土日祝日、年末年始を除いた3日以内に登録します。

廃棄物の種類や処理先が契約内容と異なる場合は、そのまま引き渡さず、処理業者と契約範囲を確認して記載内容を修正してください。

中間処理後の再資源化と最終処分まで確認する

廃棄物を処理業者へ引き渡した後も、排出事業者は中間処理から最終処分までの流れを追跡し、処理の結果を記録すること。
管理型混合廃棄物は中間処理施設で選別・破砕・焼却などが行われ、再資源化できる品目は回収され、管理型処分の対象となる残さは埋立処分へ進みます。

紙マニフェストのE票または電子マニフェストの最終処分終了報告を使い、最終処分を行った場所と終了日を確認します。
処分方法は委託契約書と照合し、不明な場合は処理業者へ処理結果を確認してください。

終了報告が期限内に届かない場合や契約と異なる処理先が記録されている場合は、処理業者へ状況を問い合わせ、経緯と対応内容を残してください。

管理型混合廃棄物の処理費用を左右する3つの要素

混ざっている品目や付着物など廃棄物の種類と性状

管理型混合廃棄物の処理費用は同じ体積でも混ざっている品目や付着物の性状によって、選別方法、再資源化の可否、処分先が変わるため増減します。

可燃物、不燃物、廃石膏ボードなど処理方法の異なる品目が混ざると、選別作業と処理ルートが増えるため、費用に差が生じる原因です。

油、塗料などの付着は再資源化を難しくし、多量の水分は重量や前処理の工程を増やすため、処理費用を押し上げます。
品目名や見かけの体積だけで一律の単価を当てはめず、実際の混合状態と性状をそろえた条件で見積もりを比べてください。

排出量・荷姿・収集運搬距離などの排出条件

排出量によって使用するコンテナの大きさ・数、車両の種類、運搬回数が変わり、処理費と収集運搬費の合計に差が生じます。
荷姿とは、ばら積み、袋詰め、フレコンバッグ、コンテナなど、廃棄物を引き渡すときの梱包や積載の状態を指し、積み込み時間や使用車両を左右する要素です。

処理施設までの距離に加え、高速道路料金、現場への進入条件、待機時間、積み込みに使う重機の有無なども運搬費に影響します。

見積もりを比べるときは、m3・kg・tなどの単位をそろえ、積み込み、容器、運搬、処分のうち、どの費用まで含まれているかを確認してください。

選別・焼却・埋立など必要な処理方法

処理費用は選別の難しさや処理工程の数によって変わり、作業員、機械、燃料、運搬、最終処分にかかる費用がそれぞれ反映されます。

  • ✅選別:手作業や選別機にかかる人件費・設備費
  • ✅破砕:廃材の大きさを整える機械の運転費
  • ✅焼却:焼却施設の運転費・燃料費・焼却灰の処分費
  • ✅埋立:管理型最終処分場までの運搬費・埋立処分費

見積額の高低だけで判断せず、処理業者が予定する処理フローを聞き、選別から最終処分までに発生する費用の根拠を把握してください。

まとめ|適正処理で守る3つの原則

  • ✅分類:混ざっている品目・性状と発生元を分けて判断する
  • ✅分別:発生工程と内訳を記録し、飛散・流出を防いで区分ごとに保管する
  • ✅委託:許可・受入条件・契約内容を照合し、最終処分まで追跡する

廃棄物が発生した時点で発生工程・品目の内訳・写真を記録し、区分に迷う場合は搬出前に処理業者へ状況を伝えて確認してください。

早い段階で情報を共有すれば、受入条件、見積もり、契約書、マニフェストの食い違いを減らし、不適正処理と追加費用を防げます。

管理型混合廃棄物に関するよくある質問

管理型混合廃棄物に事業系一般廃棄物を混ぜてもよいですか?

事業系一般廃棄物と産業廃棄物では、委託できる業者の許可や処理ルートが異なるため、一緒に混ぜないでください。
八千代市の案内でも両者を分けており、紙くずや木くずは発生した業種を確認して区分します。

建設工事では誰が排出事業者になりますか?

建設工事で生じた廃棄物は、原則として元請業者が排出事業者となり、委託契約の締結やマニフェストの交付を行います。
環境省のQ&Aによると、下請業者が運搬する場合でも、元請業者がマニフェストを交付します。

管理型混合廃棄物を自社の車両で運搬できますか?

排出事業者が自ら排出した廃棄物を運ぶ場合、産業廃棄物収集運搬業の許可は不要です。
ただし、川崎市の案内にある車両表示や書面の携帯、飛散・流出を防ぐ措置などの収集運搬基準は適用されます。

売却できる廃材は管理型混合廃棄物に当たりませんか?

売却価格が付いているという理由だけで、廃棄物ではないと判断することはできません。
横浜市が示すとおり、物の性状、排出状況、取引価値、占有者の意思などから総合的に判断します。

リチウムイオン電池を含む製品を一緒に入れてもよいですか?

リチウムイオン電池や電池を内蔵した製品は、破砕・圧縮時に発火するおそれがあるため、ほかの廃棄物に混ぜないでください。
取り外せる電池は分けて保管し、取り外せない製品は含有していることを処理業者へ伝え、受入方法を確認します。

【参考】環境省「リチウムイオン電池総合対策パッケージ」

この記事を書いた人

著者:中森

産業廃棄物業界に10年以上従事。営業業務と現場業務の両方を経験し、廃棄物処理やリサイクルの実務知識を身につけました。現在はWebライターとして、廃棄物処理業界の情報発信やホームページ運用、デザイン制作を行っています。実務経験をもとに、専門的な内容をわかりやすく伝えることを心がけています。

オフィスや店舗移転・解体・清掃・産業廃棄物の収集運搬なら遠藤商会におまかせください

遠藤商会は一般廃棄物の収集運搬の許可は25市(立川市以外)1町(瑞穂町)、産業廃棄物の収集運搬許可は関東圏全域に持ちます。
一般廃棄物の運搬許可にて各市指定処分場に持ち込みをしています。

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