産業廃棄物の混合物とは?分類・処理方法・費用・マニフェストを解説

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産業廃棄物の混合物とは?分類・処理方法・費用・マニフェストを解説
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公開日:2026年8月17日 

産業廃棄物の混合物とは?分類・処理方法・費用・マニフェストを解説

産業廃棄物の混合物は、「混合廃棄物」とまとめて扱う前に、含まれる品目、発生工程、分離できる状態かを確認してください。
分類を誤ると、委託先の許可範囲や処理方法が実物と合わず、受入拒否や追加費用、契約書とマニフェストの不整合につながります。

安定型・管理型は混ざっている廃棄物の種類や付着物の有無による区分で、建設混合廃棄物は発生元を示す呼び方のため、3つは同列の分類ではありません。
本記事では、混合廃棄物の定義と具体例から、分別、許可確認、委託契約、マニフェスト、処分費用まで順番に解説します。

遠藤商会では混合廃棄物の回収した経験がありますので一例をご紹介します。
>>【大田区】OPEN間近の歯医者さんから混合廃棄物の回収依頼

産業廃棄物の混合物を理解するための基本的なこと

産業廃棄物の混合物を理解するための基本的なこと

混合廃棄物は20種類の独立した品目ではなく複数品目の混在を表す

混合廃棄物は、法律で定める産業廃棄物20種類に新たな1品目を加えたものではなく、複数の品目が混在している状態を表す呼び方です。

東京都環境局も、産業廃棄物を20種類のいずれか、または混合物として排出すると整理しており、混合物の内訳を確認する前提が読み取れます。

例えば、廃プラスチック類、金属くず、ガラスくずが混ざった廃材を、単に「混合廃棄物」と記録しただけでは、何が混ざっているのか分かりません。
JWNETも、どうしても分別できない場合に混合廃棄物を選び、名称欄へ内訳や一般的な名称を入力する運用を案内しています。

「混在・混合」と「一体不可分の総体物」は分けて考える

「混在・混合」は分ければそれぞれの品目として扱える廃棄物が、同じ容器や保管場所で入り交じっている状態を指します。

一方、電気機器や事務机のように複数の素材が製品として一体になったものは、実務上「総体物」と呼ばれますが、法令上の独立した品目ではありません。

両者を区別せずに混合廃棄物として扱うと、分別の可否や構成品目を正しく伝えられないため、排出時の形状と発生工程を確認してください。

千葉県は、複数品目が排出段階で一体不可分の場合、建設混合廃棄物やシュレッダーダストなどの名称を記載すると説明しています。

混合廃棄物を正しく分類するための2つの判断軸

混合廃棄物を正しく分類するための2つの判断軸

含まれる品目によって安定型と管理型を判断する

安定型と管理型は混合廃棄物に含まれる品目と最終処分時に腐敗や有害物質の溶出を生じる性状によって判断します。
環境省は、安定型産業廃棄物を5品目に限定し、それ以外の廃棄物が付着・混入したものは安定型に該当しないと示しています。

区分 主な構成品目 判断時の注意点
安定型混合廃棄物 廃プラスチック類、ゴムくず、金属くず、ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず、がれき類 安定型5品目以外の付着・混入がない状態に限る
管理型混合廃棄物 安定型5品目以外を含むもの、または安定型5品目にほかの廃棄物が付着・混入し、安定型として処分できない混合物 有害物質の種類や濃度を確認する。特別管理産業廃棄物に該当する場合は別に分け、該当する処理基準に従う

安定型5品目だけに見えても、紙、木片、油、泥などが付着・混入していれば、安定型混合廃棄物として扱えません。
何が混ざっているか判断できないときは、写真、発生工程、製品情報をそろえ、委託予定の処理業者と所管自治体へ区分を確認してください。

発生元が建設工事かどうかで建設混合廃棄物を区別する

建設混合廃棄物は、建物の新築・改築・解体などの建設工事から生じ、複数の廃棄物が混ざった状態で排出されるものです。
安定型・管理型が混ざっている廃棄物の種類や付着物の有無による区分なのに対し、建設混合廃棄物は発生元による呼び方です。

建設工事から出たという理由だけでは安定型・管理型を判定できないため、混在する品目と付着物の有無を確認してください。
国土交通省は、廃石膏ボードなどが混ざった建築解体廃棄物は管理型処分場で処分されると説明しており、解体時の分別が処分先の誤りを防ぎます。

分類に迷いやすい混合廃棄物の5つの具体例

混合廃棄物は製品の形状や発生工程によって見るべき箇所が異なるため、判断に迷いやすい5つの例を次の表に整理しました。
記載した品目は目安であり、実際の構成素材、付着物、分離できる範囲を調べたうえで区分を判定してください。

具体例 想定される品目 判断のポイント
電気機器・事務机などの複合製品 廃プラスチック類、金属くず、ガラスくずなど 構成素材、分解の可否、個別のリサイクル制度。木製部分は事業系一般廃棄物となる場合がある
FRP・積層材・断熱材などの複合材 廃プラスチック類、ガラスくず、紙くず、金属くずなど 樹脂、繊維、表面材が一体化している範囲
解体工事から出た廃材 がれき類、木くず、廃プラスチック類、金属くず、廃石膏ボードなど 工事の種類と現場での分別状況
破砕工程から生じるシュレッダーダスト 廃プラスチック類、ゴムくず、金属くず、ガラスくずなど 破砕前の製品と選別後に残った素材の内訳
塗料や油などが付着した容器 金属くず・廃プラスチック類と、廃油・汚泥などの混合物 内容物の残量と性状、付着物を除去できる範囲

東京都環境局は、事務所の廃冷蔵庫を金属くずや廃プラスチック類などの混合物とし、対象家電には所定のリサイクル経路があると案内しています。
製品の仕様書や図面、薬品のSDS、発生工程の写真をそろえ、実物の状態と処理業者の許可品目を照合してください。

混合廃棄物を適正処理するための4つのステップ

混合廃棄物を適正処理するための4つのステップ

発生工程・混ざっている廃棄物の種類・分別の可否を確認して記録する

混合廃棄物が生じた時点で、発生場所と工程、使用材料、混ざった品目、付着物、分離できる範囲を記録してください。
ひとつの保管容器へまとめた後では発生元を追えないため、発生場所やロットごとに記録を分けると品目漏れを防げます。

  • ✅発生日時・場所・作業工程
  • ✅製品名・原材料名・分かっている廃棄物の種類
  • ✅固体・液体などの状態・付着物の有無・分別できるか
  • ✅数量・重量・梱包や積載の状態・保管容器

環境省が公開する廃棄物データシートは、排出事業者が処理業者へ組成や性状を伝える際に使用できる共通様式です。
製造方法や使用材料の変更、異物の混入によって組成が変わった場合は、記録を差し替えて委託先へ共有してください。

再資源化できる品目と石綿・水銀など個別管理が必要な廃棄物を分けて保管する

金属くず、がれき類、木くずなどは、ほかの品目や付着物が混ざると再資源化先の受入条件から外れるため、発生時点で分けてください。
石綿含有産業廃棄物と水銀使用製品産業廃棄物は通常の混合廃棄物へ入れず、次の方法で区分して保管します。

対象 分け方 保管方法
再資源化できる品目 金属、がれき、木くずなどを種類別に分別 異物が入らない専用容器に品目名を表示
石綿含有産業廃棄物 他の廃棄物と混ざらない区画に分離 破砕せず、シートや容器で覆って飛散を防止
水銀使用製品産業廃棄物 蛍光管や水銀計測機器などを分離 破損しない容器に入れ、仕切りや覆いを設置して保管場所に表示

処理工程と許可品目を確認して委託契約を締結する

委託前に、排出場所から収集運搬、中間処理、再資源化または最終処分までの経路と、各工程を担当する業者を明確にします。
混合している全品目について、許可地域、許可品目、処理方法、期限を、産廃振興財団HPの処理業許可情報検索と許可証の写しで照合してください。

収集運搬業者・処分業者とはそれぞれ書面で契約し、同じ業者へ両方を委託する場合も、契約書上で業務の範囲を区別します。
環境省の通知に沿って、種類・数量・運搬先・処理方法・料金・最終処分先に関する情報を記載し、実際の廃棄物と一致させます。

実際の廃棄物と一致するマニフェストを交付して処理終了まで確認する

紙マニフェストは廃棄物の引き渡しと同時に交付し、電子マニフェストは引き渡した日の翌日から土日祝日などを除く3日以内に登録します。
廃棄物の名称、混ざっている廃棄物の種類、数量、梱包や積載の状態を実物と照合し、内容が変わった場合は過去の記載を転用せず更新してください。

紙ではA票と返送されたB2票・D票・E票を照合し、電子では運搬・処分・最終処分の終了通知を確認します。
JWNETによると、紙のA票・B2票・D票・E票の保存期間は5年間です。

混合廃棄物の処分費用を確認する3つのポイント

処分費用の相場は混ざっている廃棄物の種類・地域・処理方法によって異なる

混合廃棄物の処分費用は、混ざっている廃棄物の種類、重量、選別の難しさ、処理経路、地域によって変わり、全国共通の料金はありません。
立方メートル・キログラム・トンなどの料金単位だけでなく、表示価格に消費税や収集運搬費が含まれるかどうかも業者によって異なります。

公開されている処分料金の一例(2026年8月確認・税別・運搬費別)
混合廃棄物の状態 処分料金 主な条件
軽量混合廃棄物 1万3,000円/㎥~ ボード・がれき類などを含まない
廃プラスチック系混合廃棄物 1万6,000円/㎥~ 塩化ビニル系の割合が多い
ボードまたはがれき類を含む混合廃棄物 3万円/㎥~ 木くず・廃プラスチック類・紙くずなども混在

上記は特定業者の受入条件に基づく料金であり、混合廃棄物全体の平均額を示すものではなく、見積もり前の参考値です。
混ざっている廃棄物の種類、数量、梱包や積載の状態、排出場所を伝え、料金単位と費用に含まれる範囲をそろえた見積もりを依頼してください。

見積もりは処分費・収集運搬費・作業費の3項目に分けて確認する

見積書は処分費・収集運搬費・作業費の3項目に分け、単価、数量、計算方法を確認してください。
内訳を分けると、廃棄物の量で変わる費用と、車両や人員ごとに発生する費用の違いを把握しやすくなります。

費用項目 主な内容 確認箇所
処分費 選別、破砕、焼却、再資源化、最終処分 単価、数量の算定方法、異物混入時の追加料金
収集運搬費 車両の手配、燃料、処理施設までの運搬 車種、台数、走行距離、待機時間、高速道路料金
作業費 容器の設置・交換、積込、現場分別、重機作業、梱包 作業人数、所要時間、容器の使用期間、追加作業の条件

最低料金、消費税、休日・時間外作業、予定外の異物などは、基本料金とは別に請求される場合がある項目です。
現地確認後に廃棄物の量や内容が変わったときは、回収前に修正版の見積書を依頼してください。

分別状態・再資源化の可否・回収条件を見直して費用を抑える

費用を下げる余地は、処理業者の単価だけでなく、廃棄物の状態と回収方法にもあります。
単独で搬出できる品目、再資源化先の受入基準、車両の積載率という3つの観点から見直してください。

見直す項目 具体的な方法 主に変わる費用
分別状態 単独品目として搬出できるものを専用容器へ分ける 選別費・処分費
再資源化の可否 水濡れや異物混入を防ぎ、寸法や状態を受入基準に合わせる 焼却費・最終処分費
回収条件 排出量に合う容器を選び、積載率を高めて回収回数を減らす 収集運搬費・容器費

料金例では分別できる安定型混合廃棄物を1万2,500円/㎥、分別が難しいものを1万4,000円/㎥に設定しています。
分別にかかる社内作業費が削減額を上回ることもあるため、処分・運搬・社内作業を合わせた総額で比較してください。

まとめ|産業廃棄物の混合物は分類・分別・委託の3点を確認しよう

産業廃棄物の混合物は、混ざっている廃棄物の種類や発生工程によって、委託できる処理業者、処理方法、マニフェストなどの記載内容が変わります。

処理業者へ引き渡す前に、次の3点を確認してください。

  • 分類:混ざっている廃棄物の種類と付着物の有無から安定型・管理型を判断し、建設工事から出たものかも確認する
  • 分別:再資源化できるものと、石綿や水銀を含む個別管理の対象を分ける
  • 委託:混ざっているすべての廃棄物を扱える許可を確認し、委託契約書とマニフェストを実物に合わせて記載する

安定型・管理型を判断できない場合は搬出せず、発生工程や何が混ざっているかの情報をそろえ、処理業者または所管自治体へ相談してください。
廃棄物を引き渡して終わりではなく、処理終了の確認と関係書類の保存まで排出事業者が管理します。

産業廃棄物の混合物に関するよくある質問

建設工事で出た混合廃棄物は、発注者と元請業者のどちらが排出事業者になりますか?

建設工事に伴って生じた混合廃棄物は、廃棄物処理法上、発注者から工事を直接請け負った元請業者が排出事業者となります。
下請業者が解体や撤去を行った場合でも、許可業者との委託契約やマニフェストの交付を行うのは元請業者の役割です。

神奈川県も、建設・解体工事で発生する廃棄物の処理責任は、発注者から直接工事を請け負う元請業者にあると案内しています。
建築工事と設備工事などを別々に発注している場合は、各契約の元請業者と工事範囲を照合し、廃棄物ごとに排出事業者を特定してください。

自社の車両で混合廃棄物を処理施設まで運べますか?

排出事業者が自ら発生させた混合廃棄物を自社で運ぶ場合、収集運搬業の許可を取得せず、自社運搬として処理施設へ搬入できます。
対象は自社が排出した廃棄物に限られ、関連会社や下請業者など別法人による運搬は、原則として収集運搬業の許可対象です。

環境省は、自社運搬でも車体への「産業廃棄物収集運搬車」と事業者名の表示、廃棄物の種類や数量などを記した書面の携帯を義務付けています。
飛散や流出を防ぐ容器・シートを用意し、処理施設の受入品目と搬入条件を事前に確認してから運んでください。

混合廃棄物から取り出した金属などを売却する場合、マニフェストは必要ですか?

分別して取り出した金属が、物の状態や需要、取引価格などの実態から有価物と判断される場合、売却時のマニフェストは不要です。
分別後に残った混合廃棄物の処理を許可業者へ委託する場合は、混ざっている廃棄物の種類を記載したマニフェストを交付します。

千葉市は、売却代金より運搬費が高い「逆有償」や、廃棄物処理法の適用を避ける形式的な売却は、廃棄物として扱われる場合があると案内しています。
有価物として取引した根拠を示せるよう、売買契約書、買取伝票、計量票、運搬費の記録を保存してください。

処理施設へ搬入した混合廃棄物が受入拒否された場合、どのように対応しますか?

受入拒否された廃棄物は施設へ下ろさず、拒否理由を確認し、収集運搬業者と協議して契約と運搬基準に沿って排出場所へ戻します。
契約にない施設へそのまま運ぶと委託基準に反するため、無断で別の処分先へ振り替えないでください。

混入禁止物や過度な水分などの原因を除き、代替処分先の許可品目を確認して書面契約を結んだ後、新しいマニフェストで再搬出します。
電子マニフェストは、JWNETの案内に従って未完了の登録を修正または取り消し、拒否理由や返送経路も記録してください。

この記事を書いた人

著者:中森

産業廃棄物業界に10年以上従事。営業業務と現場業務の両方を経験し、廃棄物処理やリサイクルの実務知識を身につけました。現在はWebライターとして、廃棄物処理業界の情報発信やホームページ運用、デザイン制作を行っています。実務経験をもとに、専門的な内容をわかりやすく伝えることを心がけています。

オフィスや店舗移転・解体・清掃・産業廃棄物の収集運搬なら遠藤商会におまかせください

遠藤商会は一般廃棄物の収集運搬の許可は25市(立川市以外)1町(瑞穂町)、産業廃棄物の収集運搬許可は関東圏全域に持ちます。
一般廃棄物の運搬許可にて各市指定処分場に持ち込みをしています。

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