業務用脱毛器の処分方法はリース返却、販売元の引き取り・下取り、専門業者への売却、産業廃棄物としての処分の4つです。
リース品は契約先への返却が原則であり、自社所有で動作する機器は売却できる場合があるため、廃棄を決める前に所有形態と状態を確認してください。
故障品を廃棄する場合は業務用脱毛器の収集運搬・処分に対応する許可業者へ相談し、受入条件や搬出方法、総額を確認してから委託してください。
この記事では、処分方法の選び方から費用の内訳、産業廃棄物としての手続き、買取査定で損を防ぐポイントまで順番に解説します。
業務用脱毛器を手放す4つの方法

リース・レンタル品は契約先へ返却する
所有権が契約先にあるリース・レンタル品は契約書に記載された方法で返却してください。
契約書が見つからない場合は本体の管理シールや請求書から契約番号を確認し、リース会社またはレンタル会社へ連絡します。
返却先、回収日、搬出費の負担、指定業者の有無を確認し、閉店や移転の場合は退去日と建物側の作業条件も伝えて日程を調整します。
顧客情報を保存できる機種では、データを消去する時期や方法を契約先へ確認したうえで、返却作業を進めてください。
買い替え時は販売元へ引き取り・下取りを相談する
業務用脱毛器を買い替える場合は処分業者へ依頼する前に、メーカー名、型番、年式、動作状況を販売元へ伝え、引き取りや下取りの可否を確認してください。
旧機器の搬出日と新機種の納品日がずれると施術できないので設置作業まで含めた日程を販売元と調整します。
提示された下取り額だけで判断せず、搬出費や運搬費を含む最終的な負担額と、引き取り後の処理方法を書面で確かめます。
まだ使える機器は業務用美容機器の買取業者へ売却する
自社所有で再使用できる業務用脱毛器は、業務用美容機器の買取実績がある業者へ査定を依頼してください。
依頼先のWebサイトで公安委員会名、古物商許可番号、事業者名を確認し、査定後の搬出まで任せられるかも確かめます。
顧客情報や施術履歴を保存できる機種は、メーカーの手順に従ってデータを消去し、アカウントとの連携も解除すること。
売却後は機器名、製造番号、買取金額、引渡日が記載された明細書を受け取り、経理処理の根拠として保管します。
参考:神奈川県警察「古物商のホームページを利用した取引に関する規定」
故障品や買取対象外の機器は産業廃棄物として処分する
故障品や買取対象にもならない業務用脱毛器を廃棄する場合は、産業廃棄物の収集運搬・処分に対応する許可業者へ委託してください。
本体は金属やプラスチックなど複数の部材で構成されるため、「金属くず」「廃プラスチック類」などの許可品目に対応する業者を選びます。
見積もり時にはメーカー名、型番、大きさ、重量、故障状態を伝え、ハンドピースや消耗品もまとめて引き取れるか確認してください。
業務用脱毛器の処分方法を選ぶために確認したい2項目

故障状態・修理費・部品供給の有無から処分すべきか判断する
故障しただけで廃棄を決めず、メーカーや販売元、修理業者へ診断を依頼し、故障箇所、修理の可否、部品の在庫、修理後の保証範囲を確認してください。
修理する場合は部品代や工賃だけでなく、点検料、送料、出張費、休止期間による売上への影響を合算し、買い替え時の負担額と比較します。
部品を調達できず、メーカーや指定修理業者による修理も受けられない場合は使用を止め、買い替えまたは処分へ切り替えてください。
買い替え・閉店・移転に合わせて搬出期限を決める
処分方法が決まったら、買い替え、閉店、移転などの予定に合わせ、搬出希望日と手続きを終える期限を決めること。
故障時は修理の可否を判断する日、閉店・移転では物件の明渡し日を基準に、査定、見積もり、業者選定、搬出の期限を逆算します。
ほかの美容機器や施術ベッドも手放す場合は、品目と数量を一覧にし、同じ日程で査定や回収が可能か各業者へ確認してください。
業務用脱毛器の処分費用を左右する4つの内訳

本体の大きさ・重量・処理方法によって処分費が変わる
本体の処分費は購入価格や年式ではなく、廃棄物としての重量・容積、材質の組み合わせ、分解や選別にかかる工程をもとに算定されます。
金属やプラスチックが一体になった機器はそのまま受け入れる場合と処理前に分解する場合があり、業者の処理方法によって料金に差が生じます。
見積もり時には、本体の幅・奥行き・高さ、重量、型番、外観が分かる写真を送り、不明な数値は取扱説明書や仕様表で確認してください。
処分費と運搬費が一括表示されている場合は内訳を分けてもらうと、複数社の料金を同じ条件で比較できます。
店舗から処理施設までの収集運搬費がかかる
収集運搬費は店舗から処理施設までの距離、使用する車両の大きさ、回収する台数、走行回数をもとに算出されます。
業務用脱毛器が1台でも車両の基本料金が設定され、遠距離では高速道路料金や距離に応じた加算が発生する場合があります。
見積もり時には店舗の郵便番号、回収台数、希望日を伝え、対応エリア内か、どの距離から追加料金が発生するか確認してください。
設置状況によって取り外し・搬出作業費が発生する
電源配線が建物側に直結されていたり、本体が固定金具で留められていたりする場合は取り外し作業費が発生します。
電源プラグを抜くだけでは外せない配線はサロンのスタッフが切断せず、販売元や電気工事業者へ作業範囲を確認してください。
本体が出入口を通らない場合は取り外せる部品の範囲や搬出に必要な人数によって、作業時間と料金が変わります。
見積もり時には、本体と出入口の寸法に加え、電源の接続部分や設置場所が分かる写真を業者へ送ってください。
階段作業・養生・緊急対応などで追加料金がかかる
階段での搬出、床や壁の養生、車両を止めた場所までの長距離運搬、営業時間外や土日祝日の作業には追加料金が発生する場合があります。
養生は建物の損傷を防ぐために保護シートやパネルで床や壁を覆う作業であり、物件によって使用資材や保護範囲が指定されます。
見積もり時に店舗の階数、エレベーターの有無、車両までの距離、建物の作業時間を伝え、通常料金で依頼できる期限と加算条件を確認してください。
業務用脱毛器を産業廃棄物として処分する5ステップ
機器の材質・付属品と処理業者の受入条件を確認する
許可品目が一致していても、処理施設の設備や受入基準によっては業務用脱毛器を分解せずに搬入できない場合があります。
契約前に、本体をそのまま引き取れるか、冷却水やランプを内蔵する機種は取り外しや液抜きが発生するか確認してください。
ハンドピースやカートリッジは本体と材質が異なる場合があるため、付属品ごとの名称と数量を伝え、受入可否を見積書に明記してもらいます。
冷却水を抜いたり本体を分解したりする作業は自己判断で行わず、メーカーまたは処理業者の指示に従ってください。
収集運搬業と処分業の許可内容を確かめる
業務用脱毛器の収集運搬と処分は許可が分かれており、依頼を受け付ける会社が両方の工程を担当するとは限りません。
収集運搬業は機器を積み込む地域と荷卸しする地域の許可があるか、有効期限と対象品目を許可証で確認してください。
処分業は、処理施設の所在地、対象品目、処分方法を確かめ、各工程を別会社が担う場合は、すべての会社名と許可番号を書面で提示してもらいます。
作業内容と追加料金を含む総額の見積もりを取る
比較条件を揃えるため、見積もりを依頼する各社へ同じ機器情報と搬出条件を伝え、口頭ではなく書面で総額を提示してもらってください。
見積書には前述した4つの内訳、税込総額、追加料金が発生する条件、キャンセル料、支払時期まで記載してもらいます。
作業当日に条件が変わった場合は変更後の作業内容と金額を紙または電子データで受け取り、双方が合意してから作業を進めてください。
委託契約を結んでマニフェストを交付する
産業廃棄物を引き渡す前に、サロンの運営者が排出事業者となり、収集運搬業者と処分業者のそれぞれと書面で委託契約を結びます。
一社が収集運搬と処分の両方を担う場合は、各工程の委託内容をまとめた契約書を使用できます。
契約書には廃棄物の種類・数量、運搬先、処分方法、委託料金、契約期間などを記載し、許可証の写しを添付してください。
紙マニフェストは機器の引渡しと同時に交付し、電子マニフェストでは引渡日、廃棄物の種類・数量、委託先などを登録します。
参考:環境省「排出事業者責任に基づく措置に係るチェックリスト」
処理完了を確認して関係書類を保管する
機器の搬出後は、紙マニフェストのB2票(運搬終了)、D票(処分終了)、E票(最終処分終了)の返送を確認してください。
各票をA票と照合し、廃棄物の種類・数量、各工程の終了日、最終処分先に記載漏れや相違がないか確かめます。
電子マニフェストを利用した場合は、システム上で運搬、処分、最終処分の終了報告が登録されているか確認してください。
通常の産業廃棄物でB2票・D票が90日以内、E票が180日以内に届かない場合は処理状況を調査し、各期限の経過後30日以内に所管行政へ措置内容等報告書を提出します。
紙マニフェストのA票・B2票・D票・E票は5年間、委託契約書は契約終了日から5年間保管してください。
業務用脱毛器の買取で損を防ぐ3つのポイント
買取価格はメーカー・機種・年式・動作状態で変わる
業務用脱毛器の査定額は新品時の価格ではなく、中古市場での需要、メーカー・機種、製造年、部品供給、現在の動作状態をもとに決まります。
査定時には、型番と製造年が記載された銘板、電源を入れた画面、照射回数、外装の傷を写真で示し、起動や照射、冷却機能の動作は動画で伝えてください。
過去の故障箇所や修理内容も申込時に記載し、事前に伝えた状態と現物確認時の状態が食い違わないようにします。
ハンドピース・カートリッジ・説明書などをそろえる
買取査定では本体にハンドピース、カートリッジ、電源コード、専用キー、取扱説明書などの付属品を揃えてください。
ハンドピースやカートリッジは、確認できる照射回数に加え、ひび割れや接触不良の有無を伝え、交換が必要な状態か明らかにします。
保証書や納品書が残っている場合は型番、製造番号、購入時期を確認できる資料として提示し、保証を引き継げるか発行元へ確かめてください。
欠品した付属品はすぐに買い足さず、付属品の購入費より査定額の上昇分が大きいかを確認してから判断します。
複数社の査定額から搬出費を引いた受取額を比較する
買取条件を比べる際は、提示された査定額ではなく、取り外しや搬出などの費用を差し引いた後にサロンへ残る金額を基準にしてください。
実質的な受取額は、次の計算式で算出できます。
実質受取額=査定額-取り外し費-搬出費-運搬費-各種手数料
査定書では各費用をサロンと買取業者のどちらが負担するかを確かめ、業者負担の項目は計算時に差し引きません。
複数台をまとめて売却する場合は機器ごとの査定額を出してもらい、値段が付かない機器の回収費を分けて確認してください。
業務用脱毛器は所有形態・機器の状態・期限に合わせて処分する
- ✅リース・レンタル品は契約先へ返却する
- ✅再使用できる自社所有品は引き取り・下取り・買取を検討する
- ✅売却できない故障品は許可業者へ産業廃棄物として委託する
- ✅売却では実質受取額、廃棄では追加料金を含む総額を比較する
- ✅搬出後はマニフェストで処理完了を確認し、関係書類を保管する
希望する搬出日を決めたら、契約書と本体の銘板を手元に用意し、該当する依頼先へ査定または見積もりを申し込んでください。
業務用脱毛器の処分に関するよくある質問
処分業者を使わず自社の車で処理施設へ持ち込めますか?
業務用脱毛器を自社の車で運ぶ場合、産業廃棄物収集運搬業の許可を取得せずに処理施設へ持ち込めます。
ただし、処理施設へ受入可否を事前に確認し、処分業者との委託契約を結んだうえで、機器の引渡し時にマニフェストを交付してください。
運搬車の両側面には産業廃棄物を運んでいる旨と事業者名を表示し、廃棄物の種類・数量、積載日、運搬先などを記載した書面を携帯します。
重量物を固定できる車両や搬出人員を確保できない場合は自社運搬を避け、収集運搬の許可業者へ委託してください。
業務用脱毛器は家電リサイクル法の対象ですか?
業務用脱毛器は、家電リサイクル法で指定されている4品目に含まれないため、家電リサイクル券を使った処分の対象ではありません。
対象となるのは、家庭用として製造されたエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機です。
紙マニフェストを1枚だけ交付した場合も行政への報告が必要ですか?
前年度に紙マニフェストを1枚でも交付した事業者は、産業廃棄物管理票交付等状況報告書を作成し、毎年6月30日までに提出してください。
報告対象期間は前年4月1日から当年3月31日までで、提出先は業務用脱毛器を排出した事業場を管轄する都道府県・政令市です。
参考:神奈川県「産業廃棄物管理票交付等状況報告を提出してください」
不要な業務用脱毛器を別のサロンへ譲渡できますか?
自社所有で再使用できる業務用脱毛器は、譲渡先が施術機器として使うことを確認したうえで、有償または無償で譲れます。
ただし、故障して再使用できない機器を処分目的で引き渡す場合は、無償であっても産業廃棄物として扱います。
譲渡前に保守契約や保証を引き継げるかメーカーへ確認し、機器名、型番、製造番号、動作状態、付属品、引渡日を譲渡書へ記載してください。
搬出費や設置費、引渡し後に不具合が見つかった場合の負担者も書面で決めます。














