最終処分とは?中間処理との違い・処分場の種類・現状を解説

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最終処分とは?中間処理との違い・処分場の種類・現状を解説
産業廃棄物 用語集
                               

公開日:2026年11月6日 

最終処分とは?中間処理との違い・処分場の種類・現状を解説

最終処分とは廃棄物処理の最終段階にあたる処分であり、焼却などの中間処理を経ても再利用できない灰や残さなどは、最終処分場で埋め立てられます。

最終処分場は単にごみを埋める場所ではなく、受け入れる廃棄物の性質に応じた構造や管理によって、周辺環境への汚染を防ぐための施設です。

この記事では、最終処分の意味と中間処理・リサイクルとの関係、処分場の種類や仕組み、埋立終了後の管理、残り容量の課題と最終処分量を減らす方法を解説します。

最終処分とは?意味と廃棄物処理の流れ

中間処理と最終処分の違い

中間処理と最終処分は処理の目的が異なり、中間処理が焼却・破砕・脱水などによる減量化や資源回収のための工程であるのに対し、最終処分は廃棄物処理を完了させる段階です。

基本的な流れは「排出・収集運搬→中間処理→再生または埋立処分」ですが、廃棄物の種類や性状によっては、中間処理を経ずに直接資源化・埋立処分へ進みます。

参照:国立環境研究所「最終処分場」

リサイクルと最終処分の関係

最終処分には、廃棄物を資源として再生して処理を完了させる場合も含まれるため、処理記録に「最終処分」と記載されていても、必ずしも埋立処分を意味しません。

例えば、中間処理業者の施設で残さが発生せず、全量が再生利用された場合は、その施設がマニフェストに記載する「最終処分を行った場所」です。

なお、法令上は海洋投入処分も含まれますが、原則禁止であり、水底土砂など一部の廃棄物について、許可基準を満たして環境大臣の許可を受けた場合に限られます。

参照:大阪府「マニフェスト制度(FAQ)」

最終処分場の3つの種類と仕組み

産業廃棄物の最終処分場は安定型・管理型・遮断型の3種類に分類され、一般廃棄物の最終処分場には、産業廃棄物の管理型と同等の基準が適用されます。

参照:東京都環境局「そちらの埋立処分場はどういう形態に分類されるのですか。」

安定型最終処分場

安定型最終処分場は、性状が安定した産業廃棄物を埋め立てる施設であり、以下の「安定5品目」のうち、有害物や有機物の付着・混入がなく、受け入れ基準を満たすものが対象です。

  • ✅廃プラスチック類
  • ✅ゴムくず
  • ✅金属くず
  • ✅ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず
  • ✅がれき類

基本的に遮水シートや汚水処理設備を設けない構造のため、搬入された廃棄物を広げて目視する「展開検査」で、対象外の廃棄物が混ざっていないか確認します。

埋立後も、廃棄物の層を通った雨水や地下水の水質検査を続ける仕組みであり、安定型という名称でも、埋め立てたまま管理せずに放置できる施設ではありません。

参照:鹿児島市「最終処分場」

管理型最終処分場

管理型最終処分場は、燃え殻・汚泥・木くずなど、汚水の発生によって地下水を汚染するおそれのある廃棄物のうち、埋立基準に適合したものを受け入れる施設です。

廃棄物に触れた雨水などは「浸出水」と呼ばれ、遮水設備で地下への浸透を防いだうえで集水し、処理施設で浄化して排水基準を満たしてから放流します。

また、廃棄物の分解で生じるガスを排出する設備も備え、汚水の処理とガスの排出を通じて、埋立地の内部に水やガスがたまることを防いでいます。

参照:国立環境研究所「浸出水処理システム」

遮断型最終処分場

遮断型最終処分場は、有害物質の溶出濃度が判定基準を超える燃え殻や汚泥などを対象とし、廃棄物を周辺環境から隔離して埋め立てる施設です。

水密性のある鉄筋コンクリート製の仕切りで廃棄物を囲み、内側には腐食を防ぐ加工を施すほか、屋根などの覆いと排水設備で雨水の流入を防ぎます。

埋立てが終わった区画はコンクリートなどの覆いで密閉し、廃棄物と水との接触を防ぐとともに、有害物質が周囲の土壌や地下水へ流出することを防止します。

参照:環境省「管理型最終処分場及び遮断型最終処分場の概要」(参考3)

最終処分場は埋め立てが終わるとどうなる?

埋立終了後の維持管理と廃止までの流れ

最終処分場では、埋立終了後も施設の種類に応じた維持管理を続け、廃止基準への適合について都道府県知事などの確認を受けてから、施設を廃止します。

管理型の場合、汚水処理や設備点検を継続し、処理前の水質・地下水・ガスの発生状況・地中温度などから、埋立地の状態を確認する仕組みです。

処理前の水質は、原則として2年以上にわたり排水基準などに適合していることが条件となり、埋立終了からの経過年数だけで廃止が決まるわけではありません。

参照:環境省「一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める命令の運用に伴う留意事項について」

跡地利用の方法と制約

最終処分場の跡地は公園や太陽光発電施設として活用されており、埼玉県の環境整備センターも、埋立てを終えた土地に両施設を整備した事例の一つです。

地下には廃棄物が残るため、工事では掘削による飛散やガスの発生に加え、遮水設備の損傷によって汚水が周囲へ漏れ出すことを防ぐ対策を講じます。

廃棄物処理法の「指定区域」で掘削など土地の形質を変更する場合は、軽易な行為などの例外を除き、着手の30日前までに都道府県知事などへ届け出てください。

参照:埼玉県「環境整備センター」、環境省「最終処分場跡地形質変更に係る施行ガイドラインについて」

最終処分場の現状と残り容量の課題

最終処分量・施設数・残余年数の現状

環境省が公表した最終処分量・施設数・残余年数は以下のとおりで、一般廃棄物と産業廃棄物では調査の対象年度や集計時点が異なります。

項目 一般廃棄物 産業廃棄物
年間の最終処分量 306万トン(2024年度) 875万トン(2023年度)
最終処分場数 1,550施設(2024年度末) 1,551件(2024年4月1日時点の設置許可件数)
残余年数(全国) 24.9年(2024年度末) 20.3年(2024年4月1日時点)

残余年数は、新たな処分場を整備せず、対象年度と同じ量を埋め立て続けた場合に処分できる期間の推計であり、全国の処分場が一斉に満杯になる期限ではありません。

年間の埋立量が減ると、残り容量が減少しても残余年数が延びるため、年数の増加と容量の増加は別であり、処分場の余力は地域によっても異なります。

参照:環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和6年度)」、環境省「産業廃棄物処理施設の許可等の状況について(令和5年度実績等)」

新たな処分場の確保が難しい理由

新たな最終処分場の確保が難しいのは、広い土地を取得するだけでなく、立地条件の調査や環境対策の検討、地域住民への説明に時間がかかるためです。

候補地の選定では、地形・地質や周辺の水環境、搬入車両の通行による影響などを調べ、安全性や生活環境への懸念に具体的な対策を示します。

用地取得や建設、長期の維持管理にかかる費用も伴うことから、既存の処分場が満杯になってから着手しても、新施設の稼働までに処分先を確保できるとは限りません。

参照:相模原市「次期一般廃棄物最終処分場の整備について」

最終処分量を減らすためにできること

埋立量を減らす取り組みは、ごみを出さない「発生抑制」、繰り返し使う「再使用」、資源に戻す「再資源化」の順に進めるのが基本です。

取り組み 家庭での具体例 事業所での具体例
発生抑制 在庫を確認して購入し、食品や日用品を使い切る 発注量や製造工程を見直し、余剰在庫や端材を減らす
再使用 家具や家電を修理し、使わないものを譲る 備品を部署間で融通し、通い箱を繰り返し使う
再資源化 自治体のルールに沿って紙・金属・容器などを分別する 材質別に分別し、再資源化先の受け入れ条件に合わせて保管する

汚れや異物が混ざると再資源化できない場合があるため、分別の際は、家庭では自治体、事業所では委託先が示す回収対象と出し方を確認してください。

購入・使用・廃棄の各段階で無駄を減らし、埋立処分へ回る量を抑えることで、限られた処分場の容量を節約し、使用できる期間を延ばします。

参照:経済産業省「3R政策」

まとめ

最終処分は廃棄物処理を完了させる段階であり、埋立処分や再生などを含む一方、最終処分場は廃棄物を埋め立てて管理する施設を指す言葉です。

  • ✅産業廃棄物の最終処分場は、安定型・管理型・遮断型の3種類
  • ✅埋立終了後も維持管理を続け、廃止基準への適合確認を経て施設を廃止
  • ✅残余年数は処分量などから算出する推計であり、全国一律の使用期限ではない

限られた埋立容量を長く使うため、家庭や職場では購入量を見直し、使えるものは再使用したうえで、資源に戻せるものを回収ルールに沿って分別してください。

最終処分に関するよくある質問

Q1. 個人でも最終処分場へごみを持ち込めますか?

A1. 個人の持ち込みを受け付ける施設はありますが、対象地域や品目、予約の有無などは施設ごとに異なり、家庭ごみなら何でも持ち込めるわけではありません。

搬入先が焼却施設やリサイクル施設に分かれる場合もあるため、運び出す前に自治体の案内で持ち込み先と対象品目を確認してください。

参照:宇部市「埋立ごみを最終処分場へ持ち込む場合」

Q2. 最終処分場へ持ち込む際の料金はいくらですか?

A2. 料金は全国一律ではなく、施設や廃棄物の区分によって異なり、家庭ごみの持ち込みでは施設で計量した重量に応じて処理手数料を支払う方式があります。

家庭ごみと事業系ごみでは扱いが異なるため、持ち込むごみの種類・発生場所・おおよその量を伝え、受け入れ先に料金と支払方法を確認してください。

参照:福岡市「ごみの自己搬入について」

Q3. 最終処分場を見学することはできますか?

A3. 見学を受け付けている施設があり、東京都では埋立処分場や中間処理施設を巡り、ごみ処理の流れや資源化、環境保全の取り組みを学ぶ見学を実施しています。

個人・団体で申込方法や参加条件が異なるため、希望する施設の公式案内で受付日程や人数、移動手段などの条件を確認してから申し込んでください。

参照:東京都環境局「見学案内」

この記事を書いた人

著者:中森

産業廃棄物業界に10年以上従事。営業業務と現場業務の両方を経験し、廃棄物処理やリサイクルの実務知識を身につけました。現在はWebライターとして、廃棄物処理業界の情報発信やホームページ運用、デザイン制作を行っています。実務経験をもとに、専門的な内容をわかりやすく伝えることを心がけています。

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遠藤商会は一般廃棄物の収集運搬の許可は25市(立川市以外)1町(瑞穂町)、産業廃棄物の収集運搬許可は関東圏全域に持ちます。
一般廃棄物の運搬許可にて各市指定処分場に持ち込みをしています。

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